Listening能力の解析(3)

母国語の特徴です。チャートを別ウインドウに表示したい場合にはこちら

  • チャートをみると同じように長くつきあってきた国々のなかにも差があることが分かります。ここが母国語の特徴に影響されている部分です。
  • 上位10カ国をみてみましょう。下位にあるのはいずれもASEANの国々です。なかでもPhilippinesが一番下に位置づけられています。
  • Chinese系が上位にあるのは、つきあいの頻度が多いことや中国語系のはっきりとしたconsonantの発音に起因して比較的わかりやすいためです。Korean英語がわかりやすいのは彼らの母国語の文法体系が日本語と殆ど同じで、従って英語をしゃべるときの発想が我々日本人にとってはなじみやすいものであるというのが大きいように思います。
  • ASEAN系にかんしてはASEAN独特の母国語のアクセントや発音の影響です。マレー語・タイ語・タガログ語などの母国語の影響で英語が分かりにくくなります。
  • さらにもう一つはPhilippinesのように英語が母国語の一つとして広く浸透している国です。母国語のアクセントが色濃いままでかなりのスピードと語彙力でしゃべりますのでその分難しいわけです。
  • さらに下位にはVietnamやSouth Africaなどがきます。ベトナム語の殆どの単語が1シラブルなので英単語も無理矢理全部1シラブルにしてしまう発音と、平均的な英語力の低さが相まってきわめて聞き取りは難解です。電話会議に同席していたオーストラリア人も我々日本人に「Did you understand?」と聞いたぐらいです。もう一回言ってもらっても会議に出席していたNative Speakersを含めて誰も分からず困ってしまったことがありました。
  • German、Irelanderなどはとてもフラットなイントネーションで高速で話しますので、聞き取れないと言うよりも眠くなってきます。念仏を聞いているようです。個人的にはどうも生理的に受け付けにくく困っています。
  • South Africaとはここ半年ほどBusinessをしていますが、きわめて独特のアフリーカーナの発音と、英語が母国語の一つであるための流ちょうさが影響します。特に発音はconsonant、vowelともに独特で目下悩みの種です。しかし人々は本当にeasy goingでhigh-contextな人種でプライベートでは楽しい人たちです。今からじっくり慣れてやろうと思ってます。
  • Indianはほとんど経験していないのもありますが、数回communicateした経験からは英語をしゃべっているというのに気づくのにしばらくかかったという情けない有様でした。
  • まとめますと、大きいのは慣れ。つぎに母国語の影響をしっかりと認識して自分の耳を少しcalibrateしてやることも大事ですね。